光る細菌を観てみよう!

光る生物といえばホタルやオワンクラゲ、夜光虫が有名ですが、光る細菌がいることをご存知ですか?この細菌は「発光細菌」と呼ばれていますが、その多くは海に棲んでいて、海水を漂っているものもいれば、イカや魚といった海産動物と共生しているものもいます。例えば、ヒイラギ科の魚は光を発しますが、これは発光器とよばれる器官に取り込まれている発光細菌の働きによるものなのです。

■数が増えると会話
さて、そんな発光細菌ですが、ナント!彼らも私たち人間と同じように「会話」をすることができるのです。もちろん、人間のように言葉(声)を使って「会話」をするわけではありません。また、いつでも、どこでも、どんな状況でも会話をしているわけではありません。彼らは自分の周りにいる仲間の数がものすごく多くなった時(密度が濃くなった時)だけに“クオラモン”という有機化合物をやりとりすることで「会話」をします。光はこの「会話」が行われることで生じるのです。細菌なんて単細胞で下等な生物だから何も考えずに生きていると思っている人もいるかもしれませんが、意外と侮れないでしょう?

■家でも観察できる
さて、夏休み真っ只中ですが、宿題の自由研究をどうしようと悩んでいる人もいるかと思います。そんなあなたに吉報です!今日紹介した発光細菌ですが、比較的簡単にお家で観察することができます。しかも必要な時間はたったの2日間!これからその方法をご紹介しましょう。
まず、近くの魚屋さんかスーパーでお刺身用の新鮮な生スルメイカを買って来て下さい(茶色の部分が多いイカが新鮮です)。次に、イカをさばき、足の部分と内蔵を取り除きます。この時、できるだけイカの本体には触らないようにして下さい。そして、残った切り身をペットショップ等で売っている人工海水か3%食塩水に浸し(イカが水没しないようにして下さい)、クーラーの効いた涼しい部屋に一昼夜置いておきましょう(冷蔵庫に置いても良いですが、その場合は数日から1週間くらいかかります)。もし実験がうまくいっていれば、暗闇でイカの表面に発光細菌が放つ青い光を確認することができます。最後に注意事項ですが、観察に使ったイカには発光細菌の他にもいろいろな細菌が繁殖している可能性があります。くれぐれも食べないようにしましょうね。
(山梨日日新聞「知りたい好奇心」(2013.8.25.掲載記事を一部修正))


発光細菌はスルメイカの表面にもすんでいます。条件が整えばそれらが繁殖してコロニーと呼ばれる菌の塊を作ります。その結果、“クオラモン”を使った会話が成立し、写真右のように発光します。より新鮮なイカであれば、もっと光るかも…。